-第2章 コーネル大学式ノートについて-

では、大学生はどのようにノートをとればいいのでしょうか?

そのヒントの1つとして、ここでは「コーネル(大学)式ノート」をご紹介します。
コーネル式ノートとは、アメリカニューヨーク州のコーネル大学(Cornell University)の在学生のために、Walter Paukが1989年に考案したノート術です。コーネル式ノートは、特徴的なノートのレイアウトと、学習を強化させる6つの手順からなっています。

コーネル式ノートのレイアウト

コーネル式ノートでは、「ノート(Notes)」「キュー(Cues)」「サマリー(Summary)」の3つの領域に分割し、次の6つの手順別にその領域を使い分けます。

コーネル式ノートを活用する6つの手順(6つの"R")

1. Record(記録)

2. Reduce or question(要約と質疑)

3. Recite(暗誦)

4. Reflect(内省・自問自答による熟考)

5. Review(復習)

6. Recapitulate(要点を繰り返す)

コーネル式ノートの問題点と限界

名門大学が作り、現在でも多くの学生に使用されているノートのとり方・活用方法ですから、かなり有効な手段かもしれませんが、コーネル式ノートには、次の点で限界があると思います。

1. 「Record(記録)」課題の難しさ

講義の内容を「ノート(Notes)」欄に記載する「Record(記録)」の手順では、「不必要な内容は省き」、「できるだけ簡潔」な内容にしなければなりません。これは、要約という作業を介した考察そのものであり、「考察」の方法を教示することなしに、現在の学生が、考察と記載の二重課題を、講義中に同時に実践できるかは疑問です。

2. 「Recite(暗誦)」がどこまで実践されるか

習った内容を記憶する手段の中心的手順として、「Recite(暗誦)」作業を推奨しているが、この手順を定着させる戦略が必要です。
しかも、手順「Review(復習)」で、テスト直前のいわゆる「一夜漬け」ではなく、毎晩あるいは毎週といった定期的な暗誦を実践する学生が、何人いるでしょうか…

3. 基本的には、テスト対策としての「暗記」を前提とした手順

個人的には、このコーネル式ノートのキモは、ノート法よりも6つの手順、特にRecite(暗誦)、Reflect(内省・自問自答による熟考)、Review(復習)による講義内容の記憶・暗記と考えています。一言で言ってしまえば、テスト対策が主眼ではないでしょうか。
ですので、テストを前提としない我々社会人や研究者には、ここまでの手順は必要ないと思います。具体的には、「Reflect(内省・自問自答による熟考)」に特化したノート法が必要になってくると思います。第2部では、この「Reflect(内省・自問自答による熟考)」を中心としたノート法を考えてみたいと思います。

コーネル式ノートの参考サイト

ブリガムヤング大学「学習戦略(Learning Strategy)」(英語)
ちなみにコーネル式ノートは売ってます

                
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